今日は阪神大震災があった日。ヨガの生徒の一人がレッスン前に、震災の日の話をされていた。
その日は自宅の神奈川県から東京まで移動して教室の習い事に起きた地震の話をされていた。
私は家族で香港に滞在していた。
夜中寝ていると、ドンドンドンとホテルのドアに大きなノックをしてきた。
一体この夜中に何の騒ぎ?と起きてドアの前に行くと、ドア下から新聞紙がさっと客室に流れ込んできた。
その新聞紙を拾い上げると、現地の新聞紙だったが、一面に阪神大震災の無惨な写真の様子を見て大変驚いた。
日本は今どうなっているのか? 父と母は手分けして日本にアポを取る。 特に母親は親戚が関西方面なので心配だ。
しかし一向に繋がらない。
日本に戻るまであと数日あって帰ろうとも身動きが取れない私達家族は、暗い気持ちで香港に滞在していた。
早く帰りたい、この場所にいる場合ではない。香港在住の日本人も心配して声をかけてくれていた。
それぞれがこの日の出来事があるでしょう。
それからだいぶ年数が経過して、神戸在住で震災にあった画家の作品が以前から気になっており、神戸在住の友人宅へ遊びに行った際にも作品が展示されているギャラリーを観に訪れようと調べたができなかった。
それからちょこちょこ調べたり、待ってみたりしていく中で、東京の銀座で彼の作品展が近々あることを知り、本人もギャラリーに訪れるとのこと。実際お話しさせて頂きましたが、素朴で質素で純粋で静かなとても素敵なお方だった。見えない心の中が見れるとしたら、そのような方はお目にかかれないだろうというような方。
手を合わせて合掌している女神の作品。まさに「祈り」なのです。
展示されていた作品の中で、なぜかとても暗い色を使った「陰」を感じさせる作品があって気になった。
自宅に飾るのにはとても暗すぎるなと思い、別の作品でこれなら部屋に飾ってもと思ったが、やはり暗いトーンの方が気になる。
やはりこれだと気になった作品と作品集を購入した。
最終日に再び訪れ、画家の方とまた少しお話しさせて頂けた。
その作品が展示後自宅に届き飾った。
暗いトーンがなんとも私には実に落ち着く。あ〜、縁あって私のところにやってきてくれたんだな〜。
眺めていると心が洗われる感じがする。自分の汚れのようなものがす〜っと取り払ってくれるような。
と同時に自分が汚れているからこそ求めているのだろう。
画家自身が震災に遭い、亡くなった方々含め、画家の中に純粋に何か祈り、救いを込めて作品を生み出している側面があるのだろうなと勝手に思っている。清らかな祈りの心が、作品を通して自分に伝わってくる。
俗世間でいると垢みたいなものが自然と積もってくる。山でネットも無い隠遁生活のような暮らしでもしないと難しい。
だからこそ純粋なエネルギーに触れることが自分を取り戻すのにいかに大事か。
いろんな意味で清潔にすることはエネルギーを整えることなんだなと思う。